あなたしかいらない。
日中の事務所は社長の奥さんと私だけでいることが多かった。
リリリ…。電話が鳴るとすかさず受話器を取る。
「はいっ。白羽運送です!」
電話が鳴る度に気が気じゃない。
「お世話になっております。新潟へのお荷物の件ですね。少々お待ち下さい」
敬子叔母さんからの電話はなかなか来ない。私は立ち上がって次の作業を始めた。
「洗濯してきます」
両手に抱えた社員の作業着を、給湯室の隣りにある洗濯機に突っ込む。
溜息をつきながらスイッチを押していると社長の奥さんが呼びにきた。
「真侑ちゃん、電話!叔母さんから」
訳を知っている社長の奥さんも心配そうな顔。
「すみません!」
走って机に戻り受話器を取った。
「もしもし、敬子叔母さん?愛那の検査どうだった!?」
『真侑ちゃん…あのね、愛那ちゃん入院しなければいけないかも…心房中隔欠損症なんだって』
「入院?どうして?心房…?それって何の病気なの!?」
それは病名なのか、何なのか、全く理解できない。
『お医者様も精密検査してみないと何とも言えないっておっしゃるんだけどね』
もういてもたってもいられなかった。受話器を落としそうになりながら言う。
「今からそっち行くから!」
受話器を置いて社長の奥さんに切り出す。
「あの・・・」
「分かってる!気を付けて、しっかりね。ここは大丈夫だから」
「あ、ありがとうございます。すみません!」
私は事務所を飛び出した。
リリリ…。電話が鳴るとすかさず受話器を取る。
「はいっ。白羽運送です!」
電話が鳴る度に気が気じゃない。
「お世話になっております。新潟へのお荷物の件ですね。少々お待ち下さい」
敬子叔母さんからの電話はなかなか来ない。私は立ち上がって次の作業を始めた。
「洗濯してきます」
両手に抱えた社員の作業着を、給湯室の隣りにある洗濯機に突っ込む。
溜息をつきながらスイッチを押していると社長の奥さんが呼びにきた。
「真侑ちゃん、電話!叔母さんから」
訳を知っている社長の奥さんも心配そうな顔。
「すみません!」
走って机に戻り受話器を取った。
「もしもし、敬子叔母さん?愛那の検査どうだった!?」
『真侑ちゃん…あのね、愛那ちゃん入院しなければいけないかも…心房中隔欠損症なんだって』
「入院?どうして?心房…?それって何の病気なの!?」
それは病名なのか、何なのか、全く理解できない。
『お医者様も精密検査してみないと何とも言えないっておっしゃるんだけどね』
もういてもたってもいられなかった。受話器を落としそうになりながら言う。
「今からそっち行くから!」
受話器を置いて社長の奥さんに切り出す。
「あの・・・」
「分かってる!気を付けて、しっかりね。ここは大丈夫だから」
「あ、ありがとうございます。すみません!」
私は事務所を飛び出した。