シオン
「怖かった・・・」

声が
変になってる




「こわ・・・かった・・・
また
誰か居なくなると思うと
こわかった・・・
1人に・・・なりたくない・・・よ」






そうか

優くんが
無事で

安心してるのか




こうやってまた
話せて
笑ってくれて
心配してくれて


ほっとしてるんだ



「ごめん
ごめん花音ちゃん」



「ちゃんと
休んでよね」

休んでほしい
体壊さないでほしい






優くんが私を包み込む


近づく手に
顔に
髪の毛に

毎回
すこしのしぐさで
ドキッとしてる自分がいる







「ごめんね」




「優くんは
どこにもいかないよね・・・?」


お父さんみたいに
ならないよね・・・



優くんは
大事な人だから
居なくなってほしくない



自分のそばにいてほしい
っていうのは
ただの
わがままかな・・・




「うん
どこにもいかないよ」



本当だよね・・・

もう
死ぬのは嫌だよ






「大丈夫」


優くんが耳元でささやく


その言葉に
安心した






「約束だよ」

私は何度
約束をしてるのだろう



「おう」



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