【超短編】ワガママお嬢様、私の愛はいかがでしょう。
「あたし、何かが足りないのよね・・・。欲しいものはたくさんあるけれど、どれもイマイチ魅力というか、ピン!とこなくて違うような気がして・・・」
真面目に悩んでいる様子。失礼だが、ワガママなお嬢様でもお年頃だ、悩み事はあるらしい。
そんなお嬢様に執事、那波は少し考え口を開いた。
『ワガママお嬢様、私の愛はいかがでしょう。』
「は!?何言ってるのよ。あ、っていうかワガママって何よ!も〜、ほんっと生意気!毒舌執事!」
『私は結構真面目に言っているのですが。ワガママお嬢様?』
フッと妖艶な笑みを浮かべお嬢様に近づき手を顎に添える。
お嬢様は椅子に座っており、そこに執事が前に屈んで近づいているため動けない。
那波は仕事も完璧でありながら容姿も完璧である、そんな執事に近づかれたお嬢様は顔を真っ赤にして固まっていた。