不機嫌に最愛
「……ったく。可愛いげの無いヤツ」
「可愛くなくていいですから!!もう梓希先輩でいいから、バッサリ切っちゃってください。それで終わりにするんです!!」
「……落ち着け。萌楓、うるさい」
後頭部を掴まれ、ズシリと圧力をかけられて。
気付いたのは、周りの……店内の従業員やお客様諸々から好奇の視線を受けていること。
「……梓希先輩のせい、ですからね?」
「本当、今日は突っ掛かってくるなー」
周りが気になって、声は潜めて。
でも、梓希先輩への態度は変わらない。
梓希先輩が今までみたいにはぐらかすのなら、強気に拒絶する!!