神魔界伝説
檻がだんだん溶けてきた。



だが、溶けてゆく檻の棒の中から別の棒が出てきた。



月島の顔色が変わった。



見張りの堕天使が言った。



「ドラゴン。

どうしたんだ。

檻はお前の霊気で作ったんだろう」



月島は堕天使を睨んだ。



堕天使は続けて言った。



「霊気で檻を作れるのは、お前だけじゃないんだせ。

お前の考えが浅はかだったな」



月島はスサノオに打ち込んでいた楔を解いた。



「楔の方はどうかな。

こっちは霊気じゃないんだせ」



檻の中でスサノオは自由に動いた。



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