神魔界伝説
クモ男は玲子の手元に気をつけながら一歩ずつ近づいてきた。



玲子が右手を前に出した。袖口から虫霊が湧いてきた。



クモ男は玲子の右手に向けて地面に落ちていた糸をへばりつけた。



玲子の右手は粘着性の糸の塊で覆われた。



さらに、クモ男は玲子の左手も糸でぐるぐるにしてしまった。



クモ男は勝ち誇ったように、


「これで、虫霊は使えまい」


と言った。



クモ男は口から糸を吐いて玲子の体にくっつけてきた。



玲子の体は糸にだんだん覆われてきた。



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