神魔界伝説
クモ男はハアハアと息を荒げた。



「糸が吐ければこんな奴」



玲子は言った。



「まだ分からないの?

あなたはもう糸を吐けないわ」



「どういうことだ」



「糸を吐く穴が、虫霊で塞がれているのよ」



「なんだと」



「それに、もうすぐ動けなくなるわ」



「バカなことを言うな」



クモ男は手足を動かして見せた。



だが、だんだん動かせなくなっていった。



クモ男の動きが止まり銅像のように動かなくなった。



玲子が言った。



「虫霊を甘く見たわね。

中枢神経を破壊したら動けなくなるわ」
< 154 / 158 >

この作品をシェア

pagetop