神魔界伝説
教室は他の生徒も戻って来ている最中だった。



日向は前を見た。



ある女子のところで目が止まった。



その女子の体の周りに黒い小さな虫のような物が群がっていた。



彼は前の席の男子に聞いた。



「鹿島のあたりに虫が群がっているな」


前の席の男子は、答えた。



「何、言っているんだ。

鹿島さんの周りに、虫なんかいないよ」


どうやら、彼には見えてないらしい。



見ていると、虫が飛んできて、彼の耳の中に入った。



日向は耳から虫を出そうとした。



先生が言った。



「日向。

さっきから、落ち着きがないぞ。

しっかりしろ」



日向は照れ隠しに頭を掻いた。
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