私の子猫くん

それから私たちは軽く朝ごはんを食べて、午前中はゆっくりしていた。





といっても、ゆっくりしていたのはコウだけで、私は洗濯物を干したり、食器を片づけたり、いろんな雑用をしていた。






でも、ベッドで丸まっているコウを見るたびにとても心落ち着いたから、そんなに苦じゃなかった。






「ねぇ、コウ。」






「ん~。」






仕事が一段落して、私はコウの頭をまた撫でた。






「お昼からどっかに出かけよっか。」







「出かける?」







「うん……デートしよっか。」






私がそう言うと、コウの顔がパアッと明るくなった。






「い、いや、ほら、コウも丸くなってばかりじゃ体にも悪いし……」





「また照れてる。」






……何か今日はダメだなぁ。

< 106 / 209 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop