私の子猫くん
「……美味しいねぇ。何ていう飲み物なの?」






「オレンジジュースっていうんだよ。」






「おれんじじゅーす……僕、これ好きだなぁ。」







陽だまりの中で、僕は甘いオレンジジュースを飲みながら杏と話をしようとしていた。






「……亮と会ったの。」






「……昨日の人?」





「うん。」





「そっか。」





杏のペースで話してくれればいいと思った。僕たちを邪魔するものは何もないから。






「……まだ好きだって。」




「そう言われたの?」





……そうだったんだ。

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