私の子猫くん
それからは、僕にとってはあまり思い出したくない出来事で。
小さな箱に、僕たちは入れられて……
みんな離ればなれになった。
僕は、独りぼっちになって、誰かに気づいてもらえるように鳴いていた。
でも、なかなか気づいてはもらえなかった。
段々、お腹が空いてきたし、元気もなくなってきて、
僕はうずくまっているだけになった。
そして、次に目を開いたときは、冷たい水がたくさん落ちてくる日だった。
寒い。それに、もうほとんど動く力もない。
僕は、もうきっとこのまま死ぬんだなって思って、
最後に、身体中の力を振り絞って鳴いた。