私の子猫くん
「……ふーん。結構綺麗にしてるんだね。」
「……まぁね。」
何がそんなにおかしいんだろう。
辺りをきょろきょろ見まわして、笑っている亮。
……過去を悔やんでもしょうがない。
あの時は私、確かに亮のことが好きだったし、亮と出逢ったことで得たものもあるから。
戻って過去をやり直したいなんて言わない。
「で?コウくんはどこ?」
「……こっち。」
「もっと愛想良くしたら?」
……私には、未来を変えることしかできないんだから。