私の子猫くん
「……こんにちは。君が杏の今の彼氏くん?」
「そうだよ。」
二人が初めてまともに向き合ったけど、それはとても穏やかな印象を受けた。
亮はコウに敵対心なんか持ってないみたい……。
「……よいしょっと。」
亮はコウの向かい側に腰を下ろした。
「……何突っ立っての?杏もこっちに来て座れば?」
「……分かってる。」
私がそう答えて二人に近づくと、コウは立ちあがって私の手をとり、隣に座らせた。
「……仲がよろしいことで。」
亮はそう言って、私たちを見て笑っていた。