私の子猫くん

「小さな力が何かをして、綻びが出てきたとしても、それくらいで崩れる絆じゃないって証明しなくちゃ。」






「……ありがとう。美樹。」







「いいえ。私としても、杏が元気でいないと調子が狂っちゃうから。」







私たちはそう言って笑った。






私は、それからゆっくりと空を見上げ、コウの笑顔を思い浮かべた。








……早く帰りたい。コウの待つ場所に。


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