私の子猫くん
「……コウ、言ってくれたよね。私に何でも話してほしいって。私、嬉しかったよ。だから、コウにも何でも話してほしい。何かを隠してほしくない。」
「……杏。」
「泣くほど辛いことがあったんでしょ?だったら、私に話してよ。」
私がそう言うと、コウは顔を歪めて、声をあげて泣きはじめた。
「……悲しい時はね、一緒に分かち合ったほうが楽になるんだよ。悲しみは二人で半分に分けて、嬉しさは二人で二倍になるように。」
私はしばらくコウを抱きしめていた。