私の子猫くん
「にゃあ、にゃ?」




「うん、今日は一人なんだ。杏が来るのを内緒で待てって驚かそうと思って。」






「にゃ?」





「うん。いつも一緒にいる女の子。」






「にゃあ……にゃあ、にゃ。」






僕がそう言うと、その猫は不思議そうな顔をした。






「えっ……杏ならさっき広場のほうに行ったって?」





「にゃあ。」





「ありがとう!じゃあ、行ってみるね。」







……よかった。ここにいても会えなかったんだ。


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