私の子猫くん
ベッドの上にまた乗る。
杏が色々整理してくれた、僕のためのもの。
でも、僕はここが一番好き。
……そして、1つだけ気になることがある。
高いところに置かれている、杏と知らない人間が写っているもの。
あれは何だろう。
あれを見る、杏の顔が悲しそうなのは何でだろう。
……僕もそんな杏を見て、悲しくなるのは何でだろう。
……人間になれたら、その理由が全部分かるのに。
……杏を、僕が抱きしめてあげられるのに。
僕は、もう一度ベッドの上で丸まった。