私の子猫くん
「でも、どうして?コウが人間になるなんて。」
「んー、それがね、何か小さな女の子が現れてね、僕の願いを叶えてくれるっていうから、杏の隣にいられる人間になりたいって言ったら、こうなってたの。」
……何か、魔法的な要素が噛み合ってきてるよね?
「……まぁ、納得しておくけど。でも、この中途半端な感じは何で?猫耳とか尻尾とか……」
私はそう言って、ゆるやかに動いている彼の尻尾を、軽く掴んでみた。
「……にゃあ〜。」
その瞬間、彼はそう言って、ヘタヘタっと横たわってしまった。
その顔は、とてつもなく赤い。
「……どうしたの?」
「……分からない。でも、何か尻尾を掴まれると、体がギューってなるっていうか……何か、不思議な感じがするよー。」
……ん?
どうやら、尻尾は弱点らしい。