私の子猫くん
「うん!だから、これからよろしくね?杏。」
……よろしくって。
いや、いいんだよ?私もコウが好きだし。
うん。
でもね、まだコウは人間の新米なんだよ。
……あー、でもウダウダと考えても仕方ない。
「……よろしくね。」
私もとにかく、この状況を受け入れようと思った。
それに何より、コウが人間になってくれればって思ってたのは事実だし。
「でも……さすがに裸のままはダメだね。」
「え?どうして?僕は、ずっとこうだったよ?」
……あなたの、妙に引き締まった体とか見てると、ドキドキするんです
とは言えず。
「に、人間の世界ではね、服を着ないとダメっていう決まりがあるの。だから、コウも人間になったからには着なきゃダメだよ。」
私がそう言うと、コウは頬を膨らませた。