私の子猫くん
「杏〜!これどうやって着るの〜?」
しばらく美樹と話していると、脱衣場の方からコウの叫び声が聞こえた。
「じゃあ、私は帰るよ。彼氏のコウくんと仲良くね。」
「彼氏じゃないってば。」
……何か、とんでもないことになっちゃったな。
脱衣所に行くと、コウは美樹が持ってきた衣服と、じゃれついていた。
「杏〜、助けて……。」
……こんなコウを見ていると、美樹の言うとおり、大変な気がするけど、
やっぱりかわいいと思ってしまう私がいた。
「こっちおいで。コウ。一緒に着よ?」
「うん!」
きっと何とかなるよね。
私はそう思いながら、微笑んだ。