私の子猫くん
「ふふーん。」
「こら、コウ。髪を乾かさなきゃダメだって。」
お風呂から出たあと、僕は杏のベッドの上で風がゴーって出るピンクの機械で髪を乾かしてもらった。
「……明日からどうしよ。」
「ん?どうしたの?」
「あのね、コウ。よく聞いてね。」
「……うん。」
僕たちはベッドの上で向かい合う形になった。
「私はずっとここにはいられないの。大学にも行かなきゃならないし、バイトにもいかなきゃならない。」
「……大学?バイト?」
僕は知らない言葉に首をひねった。