私の子猫くん
「今日は休みだから私は家にいられるけど、人間はね、それぞれがやらなくちゃいけないことを持ってるの。働かないと生きていけないし、勉強をしないとやりたいこともやれないの。」
「……んー、僕、よく分かんないけど……杏がしないといけないことの邪魔はしたくないなぁ。」
「……ごめんね。」
杏はそう言って僕の頭を撫でてくれた。
「コウは大丈夫だよね。でも、一人じゃ心配だなぁ……。とりあえず、明日は私と一緒に出かけようか。」
「……いいの?」
「大丈夫。きっと、みんなコウが私の隣にいることを自然に受け入れてくれる優しい人たちだから。」
「……うん!じゃあ、一緒にいるー!」
「わっ……ちょっと……」
僕は杏に抱きついていた。
……杏、僕は君の一番になれるなら何でもするよ。