ハルナツアキフユ
「明日、
武井のこと見にきてやってね」
しばしの沈黙のあと、彼はそう言う。
そんなふうに言われなくても、最初から行くつもりだったわよ、
そう心の中でわたしは呟く。
彼は、そんな飄々とした態度でわたしの側から離れた。
こんなに小木曽と話したのは初めてかもしれない。
こんなに、って、ほんのわずかだけれども。
そう
わたしたちは、そんな関係。
ただの知り合い、
ただのクラスメイト。
わたしは、帰り道
武井くんのことを考えていた。
彼と付き合ったら、どうなるんだろうか
バスケ部のエースで、はっきりいってイケメン。
性格も落ち着きがあって、なかなかの人気だった。
わたしは、翌日の試合のことを考えながら眠りについた。