地味女が巻き込まれました。【上完】【修正中】

「はい、体温計」

お兄ちゃんは救急箱から体温計を取り出して私に差し出した。

体温計を受け取り脇の間に挟む、エラーにならないように銅像の様に待機していると、暫くしてあのお馴染みの機械音が鳴った。


ピピピッピピピッ


39.5℃!?

うわっ!!思ったより高いなあ。

「何度だった?」

「39.5度・・・」

「結構高いな。よし!!今日は絶対布団から出ないこと!!お兄ちゃん今日は用事あるから外行かなきゃいけないけど、良い子にしといてね!!」

良い子になれる気がしません!!!

今まで大体お兄ちゃんとの約束守れたことがないし・・・第一じっとしてられない主義だし・・。

そういうこと言われると逆に外出たくなっちゃうし・・。


まあ、取り敢えず頷いておこうっと。

「うん、わかった。」

「良い子良い子」

私の頭を撫でるお兄ちゃんを見て、破る気満々の私からしたら罪悪感で心が一杯になる。


< 128 / 308 >

この作品をシェア

pagetop