地味女が巻き込まれました。【上完】【修正中】
「お兄ちゃん、私って血アレルギーかなんかかな?」
そんな物あるわけないだろうけど、一般人で血を見たからってあんなに発狂するわけないだろうし、気絶するわけない。
あの時は゛異常゛だった・・。
「うーん・・・熱のせいじゃないか?」
そう言ったお兄ちゃんは何か悲しそうで、私と目を合わせてくれなかった。
変なお兄ちゃん・・。
「綾香、いいからもう寝ろ~!!10秒以内に寝ないとちゅーの刑だぞ~」
私はそれだけは嫌だったので即目を閉じた。
10秒なんて絶対無理だけど目を閉じているうちに眠気に誘われてスースーと静かに音を立てて寝てしまっていた。
「そろそろ・・・か」
暗くなった部屋の中で、綾香を見つめている兄の声が悲しく響いた。