泡沫のキス




なんて軽い人なんだろうか。


「転校生です。
三年B組になります」


もうどこかに行ってくれないかな、なんて思って、話を少しでも早く終わらせたい。

なのに、彼は目を輝かせ。


「本当っ!?僕と一緒だね!」




はぁ、と短い溜め息を吐く。

もう会わないだろうと思っていたこんな人と、よりによって、同じクラスなんて。



「マリアの一番初めての友達だね、僕」

「そうですか」



適当に返事をした私に打って変わって。

「マリアはツンデレだな」

なんて目の前の人は楽しそう。




< 25 / 35 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop