泡沫のキス
なんて軽い人なんだろうか。
「転校生です。
三年B組になります」
もうどこかに行ってくれないかな、なんて思って、話を少しでも早く終わらせたい。
なのに、彼は目を輝かせ。
「本当っ!?僕と一緒だね!」
はぁ、と短い溜め息を吐く。
もう会わないだろうと思っていたこんな人と、よりによって、同じクラスなんて。
「マリアの一番初めての友達だね、僕」
「そうですか」
適当に返事をした私に打って変わって。
「マリアはツンデレだな」
なんて目の前の人は楽しそう。