黒〜忘れた罪〜
春佳の言葉を聞いた瞬間、何か幻聴のようなものが聞こえた。
「…………ねぇ……春…佳…もしも…ぼ…くが……………っ………」
思わず口に出してみると、頬に冷たさを感じた。
……涙…?
疑問に思っている間に、春佳はまた下を向いていた。
『…死んでいる。』
警察の人が小さく呟いた言葉に、目を見開いた。
春佳が、目を覚ます事は二度無かった……
そして、何となくだが……
僕の涙が止まる事もきっと無いだろう――
〜End〜