黒〜忘れた罪〜







白。白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白白………


あぁ………此処は何処?

無我夢中で走った。



あぁ…何処もかしこも白。


助けて………死にたくないよ…!!

『死体は交換される。』



さっきのお医者さんの言葉が頭に響く。

何度も……何度も。

そのせいで、一緒に走ってる春佳の事なんて頭になかった。


逃げる事だけ。





「っ……出口を教えて!!!!」


僕は、近くの壁を叩いて叫んだが、もちろん答える訳もない。


だけど、その叫びに春佳は微かだけど反応を見せた。

「出口を探してるの…?」



僕は…震える声で呟いた。



――出口は何処?――――






一度、目を伏せたけど、もう一度僕を見て微笑んだ春佳は、ある方向を指差して口を開いた。





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