後輩クンは毒舌サン。
顔を上げると、真新しい制服を身に付けた
一年生達が並んで椅子に座っている。
みんな校長の長話には興味ないみたいで、
ほとんどが寝てたり髪いじったりだけど。
『ということで、えー、新入生の皆さん。
これから有意義な学校生活を送ってください。』
やっとのことで話が終わり、ぱちぱちと拍手がおこる。
よたよたと校長が壇上から降りて、あたしの前を通過していく。
『続いて、在校生代表の言葉。
3年、生徒会長の野宮君…は事情により本日欠席しておりますので、
2年、副会長の如月杏奈さん。』
「はい」
脳裏にあの馬鹿会長のウザいくらい爽やかな笑顔をチラつかせながら、
あたしは席を立った。