君だけを……。



「別れを受け入れたのはいいけど、次の日からいないし。
誰も知らないし。
純は教えてくれないし!」




つい、声が大きくなった。



それから一息吐いてから、哀の腕を引いて抱きしめた。


こんなこと初めてじゃないのに、なぜか緊張した。



哀は何も言わず、身を預けていた。




「俺も、哀が好きだよ」




やっと言えた本当の気持ち。


4年も待たせてしまった、この想い。




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