君だけを……。



いつもこれで断っている。


私は自分が好きになった人じゃないと、付き合えないから。




「じゃあ、何で遠藤くんとは一緒にいるんですか?」




立ち去ろうとした私を、引き止めるかのように言った。




「彼女が可哀想じゃないんですか?」




その言葉は、胸に深く突き刺さった。




「いつまでも一緒には、いられないと思います」




そう言って、男の子は走り去って行った。



目的は告白だったはずなのに、なぜ直樹とのことを他人に言われないといけないのか。




< 18 / 132 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop