君だけを……。
そして次の日、私は学校へ行かなかった。
サボったとか、風邪ひいたとかではない。
行かなかった理由は、転校したから。
ちょうど親の転勤が決まって、私もついて行くことになった。
もちろん、残ることも出来た。
だけど、良い機会だと思ったから、行くことにした。
担任と純ちゃん以外には話さずに。
もちろん、直樹にも。
何も言わず、直樹の元を去った。
これでもう、邪魔はしない。
離れれば、忘れられると思ったんだ。