君だけを……。



下を向きながら歩いてたら、目には涙が溜まって来た。


このままだと落ちると思って、顔を上げた。




「あれ?」




顔を上げた時、前にいたはずの純ちゃんがいなくなっているのに気付いた。


周りをキョロキョロ見渡すけど、見当たらない。


人が多いから、探すのが大変だ。


携帯で呼び出してみるけど、出ない。


着信に気付いてないんだろう。



為す術もなくなり、私は壁際にしゃがみ込んだ。




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