君だけを……。



哀から水を受け取り、一口飲む。


ようやく喉が潤ったところで、俺が先に話し出した。




「ごめんっ!」




頭を下げ、土下座で謝った。


不意打ちだったみたいで、哀は少し驚いていた。




「覚えてるの?」




不審そうに哀が聞いてくる。


言いにくかったけど、俺は正直に話した。




「ああ……。
お酒飲んでたら気分良くなってきて。
しかも最近彼女と会ってなかったから」




怒られるのは、承知の上だった。




< 71 / 132 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop