君だけを……。
哀から水を受け取り、一口飲む。
ようやく喉が潤ったところで、俺が先に話し出した。
「ごめんっ!」
頭を下げ、土下座で謝った。
不意打ちだったみたいで、哀は少し驚いていた。
「覚えてるの?」
不審そうに哀が聞いてくる。
言いにくかったけど、俺は正直に話した。
「ああ……。
お酒飲んでたら気分良くなってきて。
しかも最近彼女と会ってなかったから」
怒られるのは、承知の上だった。
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