あなたの彼女になりたくて
「あの………」


答えられない。

大好きって言ったら受け止めてくれるの?



そんなわけないよね……


分かってる。



「ははっ、冗談だよ。からかうとおもしれぇ」


冗談って……


「お前、変わってねぇな」

変わったのは、翔君だよ……。


そっちが冗談言うなら、こっちだって……



「変わったよ?ずいぶん、大人になったと思わない?試してみる?」


唇まで尖らせて……キスのおねだりみたいな。

「なぁんて、冗談…」



だと言うつもりだったのに……

翔君の唇が近づいてきた。



その差、数センチ……

キスされる!!!



本気で、そう思った。




「翔君、お風呂沸いたわよ~」


グッドタイミング。

「はぁい」



何事もなかったかのように、お風呂に入る準備をしてる翔君。


私は……心臓バックバク!!

私だけ??



「しばらくの間、よろしくな」

不適な笑みを残して出て行った。



何なのよ!!私のドキドキ返せ!!!


翔君は……私じゃない誰かとキスとかしたの?

だから、キスぐらい平気なの?



お母さんが下から呼ばなかったら…キスしてたよね?
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