あなたの彼女になりたくて
待ち合わせの駅前に着くと、聡君と優樹奈ちゃんが待っていた。



「遅い!!」


「ゴメン、ゴメン。準備に手間取った」



ウソばっか……。


走れば間に合ったのに。



翔君のそういう優しさが好きなんだけど……今は痛い。




「夏希ちゃん、おはよう」


「あっ、おはよう」




相変わらず、かわいいなぁ。



私なんて…これでも精一杯、オシャレしてきたんだけど……


やっぱり優樹奈ちゃんには適わない。



「私、ずっと夏希ちゃんとゆっくり話したかったんだぁ」


「そう?」


「だって、頭いいしかわいいし、憧れだもん」




はぁ??それは優樹奈ちゃんでしょ??


その言葉、そっくりそのままお返ししますよ!!



「私なんか、かわいくないよ。優樹奈ちゃんの方が超かわいいって」




「えぇ!!私なんか全然だよ」



何か、よかった。優樹奈ちゃんが、こういう性格で。




だから、翔君は優樹奈ちゃんが好きなのかな…?



「お前ら、それ世間が聞いたら刺されるぞ」



「「えっ?何で?」」




優樹奈ちゃんとは気が合うみたい。


ぴったり重なった事に、翔君と聡君は爆笑してた。
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