あなたの彼女になりたくて
「とりあえず遊園地にでも行くか?」



聡君の提案。


誰も文句なく賛成した。



遊園地って事は、きっと2組に分かれて別行動だよね…?


翔君は、きっと優樹奈ちゃんと行動するんだろうな。




電車で1時間かかる所。



車内は日曜日って事もあって、2人掛けの席が別々しか空いてなかった。


その場の流れで、私は優樹奈ちゃんと座る事にした。




「今日は急に誘ってゴメンね」


「えっ?優樹奈ちゃんが誘ったの?」


「うん…。言い出しっぺは私なんだ」




てっきり、聡君だと思ってた。



「夏希ちゃん、間違ってたらゴメンね?夏希ちゃんって……翔君の事、好きだよね?」


「えっ!?何で?」



突然の事に思わず大きい声が出てしまった…。




車内は、うるさいぐらいだったから、聞こえてなくてよかった……。



「やっぱり…」


「なっ、何で分かったの?」


「見てれば分かるよ」


見てれば分かるって……私、顔に出てる??



「カッコいいもんね」


いやいや……。顔だけじゃなく性格もいいんだって!!



「ゆっ、優樹奈ちゃんは?」





私ってば、何聞いてるんだろう……。
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