あなたの彼女になりたくて
優樹奈ちゃんは、聡君の好きな人が完璧に私だと思ってる。



私は違うと思うんだけどな……。


これも勘だけど………。



よっぽど私が鈍感なのか……?




「じゃあ、ここから別行動な」





翔君と……デートしたいな。



そう思ったのに……






翔君が選んだ相手は私じゃなかった。






優樹奈ちゃんの手を取った。



「俺は優樹奈ちゃんと」





分かってた事だけど……やっぱりショック。



辛い。




「じゃあ、俺は夏希ちゃんと」



あ~!!この場で叫びたい!!




優樹奈ちゃんは聡君が好きなんだよ!!って。



聡君が私の手を取った。




ふと、優樹奈ちゃんを見ると今にも泣きそうな顔。


私には、どうする事もできない……。




ゴメンね。優樹奈ちゃん……。



「まずは、どれから行こうか?」


「ん~…」



全然、そんな気分じゃないけど……ここまで来て乗らないとシラケちゃうしね。



「夏希ちゃんとは、あんまり話した事ないけど、やっぱりかわいいよね」


「いや~、全然かわいくないって」



今頃、翔君と優樹奈ちゃん、どうしてるかな?
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