あなたの彼女になりたくて
聡君と、まだ乗ってない乗り物に乗ろうと思っていたら……









翔君が………









わたしの手を取った。






「今度は、久しぶりに夏希と遊ぶよ」




翔君………?




ほんとに………?




いいの?




うれしくて、ガッツポーズしたいぐらい。



「じゃあ、俺は優樹奈と」





4時に待ち合わせの約束をして別れる。



「何から乗ろうか?」


「ほとんど乗っちゃったよ?」


「えっ?まさか観覧車も!?」



「観覧車は、まだだけど…?」


「そう…」




何?その一瞬見せた、うれしそうな顔。



そんな顔……優樹奈ちゃんにも見せたの?




もう……嫌だよ。



私を見て……。




気付けば、翔君の服の裾を掴んでいた。



「夏希…?」



翔君は、ズルいよ。




何で、うれしそうな顔したの?



私と観覧車に乗りたかったから?



それって……何で?




翔君の気持ちが、全然分からないよ……。
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