あなたの彼女になりたくて
それから急いで準備。



今日から、また一週間が始まる。



学校では、あんまり話せないんだろうな。


まぁ…いいか。



家では一緒にいられるし。




コンコン。




「夏希ー、先行くぞ」


「あっ、うん…」



さすがに一緒には行けないよね…。




付き合ってって言われたわけじゃないし…



好きっては言われたけど。




「あっ、忘れ物」



翔君が、そう言ってくるりときびすを返す。




チュッ。



不意打ちのキス。




「行ってきます」



「……行ってらっしゃい」




私が、しばらくその場を動けなかったのは言うまでもない。



まるで新婚さん。




好きって言われる前にも、キスされてたけど……



あの時よりも、はるかにドキドキする。




好きな人としばらく一緒に住めるなんて……



何て幸せなんだろう。




この時は夢にも思わなかった。




この幸せが長続きしないなんて……。
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