あなたの彼女になりたくて
「おはよー夏希」



「おはよう…」



いつもの教室に、いつもの舞。




私だけ、別世界にいるみたい。




「どうしたの?目の下にクマなんか作って。寝不足?」



「うん……ちょっと」




舞と一緒にベランダに出る。



いつもの日課。



夜、携帯に電話してもいいけど、お互い電話代がもったいないからと我慢している。




「優樹奈ちゃんー」



最近、いつもの日課に優樹奈ちゃんがプラスされた。




「うわっ、夏希ちゃんがクマ作ってる!!」


「そうなの。寝不足なんだって」



人の気も知らないで呑気な2人。



でも、この2人がいるから少しは恐怖が和らぐ。




「篠田さんの事なんだけど……」



「篠田さん?あっ…昨日、翔君を呼び出した?」



「そう、その篠田さん。翔君……告られたんだって」



「えぇ!!!!!」




おーー!!!2人とも息ぴったり。




って感心してる場合かぁ!!




「それは……ヤバいね」



だよね。
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