あなたの彼女になりたくて
次の日の朝――――




異様にみんなの視線を感じながら教室に入ると、真っ先に舞と優樹奈ちゃんに屋上に連れて行かれた。




変だ。みんな。



昨日の翔君の様子も変だった。



話しかけても、どこかうわの空で、とても話せる雰囲気じゃなかった。




「どうしたの?」



「どうしたの?じゃないわよ!!夏希、大変な事になってるよ」



「えっ?何が?」




次の瞬間、耳を疑うような言葉が聞こえてきた。






「夏希、ほっしーとできてるって噂になってるよ」





はっ??何それ??




何で??




「しかも学校中」




だから、みんな見てたのか……




「昨日のベランダか……」




それしか考えられない。




「まさか、ほんとに付き合ってるとか?」



「そんなわけないでしょ!!」




考えられるのは……





篠田さんしかいない。
< 69 / 96 >

この作品をシェア

pagetop