あなたの彼女になりたくて
「えっ!!マジで?」


舞ったら、声が大きいよぉ…

クラス中に注目されてるし。



「舞ってば、声大きすぎ」

「ゴメン、ゴメン。何か久しぶりに聞いたから」


ほんとだよ……。

前は、毎日のように舞に報告してたのに…。



舞は小学校の時からの親友で、私と翔君の事を知る唯一の人。


「奪っちゃえ」

「なっ、何言ってんの?」


もちろん、誰を好きなのかも……。




もうすぐ放課後。

早く帰って部屋を片付けないと。


………………って、自分の部屋に入れるつもり??



リビングやら客間やらは、お母さんがいつも掃除してるから大丈夫だけど……

自分の部屋は……



とても人を呼べる部屋ではない……。

私……誰に似たんだろ?




キーンコーンカーンコーン。


よしっ、帰ろ!!



急いで、帰ろうと教室を出ようとしたら……




「おい、夏希」


読んだのは、舞ではなかった。



翔君だった………。

「何??」




「一緒に帰らないか?」


はっ??

今、何て??
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