(短編)すきなんです。
中3の秋、石川くんに彼女ができた。
悲しくて悲しくて、目を真っ赤に腫らしてわーわー泣いていたあたしに
「俺がいてやるから。」
って歩が言ったんだよね。
えっ…
ってなったあたしにすかさず
「ばか、何考えてんだよ。
友達としてに決まってるだろ(笑)」
なんて言ってきたよね。
ちょっとだけ心臓がキュンてなって、すぐにズキズキ痛くなったんだ。
そのときあたしは石川くんのことでいっぱいであまり気にしてなかったけど
今思えばそのときから歩のこと……うん。