(短編)すきなんです。

ときめいたんです。



「麻美ー
教科書まじ助かったわ。」



昼休みになって歩が教科書を返しにきた。



染めてないのに綺麗な焦げ茶の髪。
眩しいくらいの笑顔。
すらっとした長身。
ちょっと低めの声。


かっこいい…

なんて思わず眺めてしまった。




「麻美?
おーい、どうした?」



「あ、ごめん
ちょっと考え事しててさ。

もう忘れんなよバーカ。」




また可愛げのないこと言っちゃったよー。



本当はもっと可愛く
いいよ とか 大丈夫 とか言いたかった。




こんな可愛くない女の子は好きじゃないよね



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