*春待つ疑問符*
「環!ハル先生んち行こうぜ!!」

次の日、兄ちゃんは朝からハル先生を訪ねようとしていた。

「迷惑でしょ!朝っぱらから。高校生なんだから少しは考えなさい。」

お母さんに叱られる兄ちゃん。

「いいじゃんか、一人暮らしじゃあ寂しいよ?俺達が盛り上げてあげないと!」

…兄ちゃんも寂しい?

「俺には…あいつらがいるし。一人暮らしとは呼ばないね!ちょっと長めの合宿?」

兄ちゃんは笑って言う。

「…迷惑に…ならないようにしてよ!」

お母さんが急にハル先生んち行きを許可した。

「わかってますって!」

兄ちゃんは僕を連れて玄関に向かう。

お母さんも、兄ちゃんがいないのは寂しいんだと思う。
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