*春待つ疑問符*
ねえ…、タケル君じゃないの?


僕は兄ちゃんの腕の中からたずねた。


「ばれたか…、これは内緒なんだけど、タケル君、普段は身を隠すためにユウト君として生活しているんだよ。だからタマキ君も、俺のこと、ユウト君って呼んでね?」


やっぱり!やっぱりユウト君はタケル君だったんだ!あっ!ユウト君だった!

僕はうれしくて、しばらくユウト君を見つめてた。

「おもしろい弟さんですね。」

兄ちゃんがハル先生に言った。

「ごめんね、変な弟で。」

ハル先生は呆れて言った。
< 108 / 128 >

この作品をシェア

pagetop