*春待つ疑問符*
「ダッシュでお願いできます?」

ハル先生が言った。

…待ってくれるんだね?

僕は走って部屋に戻ると空っぽのランドセルにあれこれ詰めた。
お母さんは横から僕がランドセルに詰めた、いらないものを取り出してナイス連携プレー!!

玄関からはハル先生のカウントダウンが聞こえる。

「5〜4〜3〜2〜1〜」

急げ!急げ!!

「1〜」

急げ!急げ!!

「1〜」

お待たせっ!

「行ってきます。」
行ってきまーす!

僕らはお母さんに見送られ、家を出た。

通学路は桜の花びらでできた春使用の道だった。
< 27 / 128 >

この作品をシェア

pagetop