*春待つ疑問符*
「こんな所で遊んでて、いいのかな?」

僕に声をかけたのは、この街では見かけない背の高い、スーツ姿のお…?お兄さんだった。

髪の毛がグレーなんだ。
一瞬おじいさんと見間違えた。

耳には左右合わせて3つのピアス。

びびってなんかないよ。

僕の兄ちゃんだって、耳に3つ穴があいてるし、グレーじゃないけど髪は金髪だ。


「1年生だろ?タマキくん。」

どうして僕の名前を知っているんだ?

僕の名前は環。名字じゃなくって下の名前がタマキ。

不思議そうにしていると、お兄さんが僕の名札を指差した。

あぁ…。

納得した表情の僕を見て、お兄さんが腕時計を見ながら言った。

「2人そろって遅刻だな…」
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