*春待つ疑問符*
田口君に向けられた僕らの冷たい視線に、田口君は、はっとした様子を見せた。

「ケガは…ありませんか?」

その言葉に、

「大丈夫ですよ。」

カエデおばあちゃんは優しく答える。

「タマキ、タクミ!そんな顔すんなよ、おまわりさんも、一年生なんだから。
おばあちゃんのことも心配だよ?でも、おまわりさんはこの街のみんなのことも心配して、犯人を気にしたんだよ。
焦って大切なこと伝えられなかったのは、タマキたちと一緒だよ。」

ハル先生がフォローする。

僕らは田口君への冷たい視線をやめた。

そして、田口君のもとに、瀬戸さんから犯人逮捕の連絡が入る。

駅で不審な犯人を見つけたらしい。

この街の情報はすぐに街中に広まる。

不審者情報は、すぐに瀬戸さんのもとに伝わったのだ。
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